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September 19, 2006

夜の第三京浜

 雨の第三京浜上り。深夜の三車線には赤いテールランプがひたすら伸びていた。
 渋滞、という訳でもない。どの車も時速90~100km前後で走っている。その中、私は追い越し車線を川崎に向かって走っていた。

 前に走る黒のワンボックスが、落ち着かない運転をしている。カーブでもなく、前走車もいないのに、ブレーキをたまに踏むのだ。自分で決めたスピードを超えると踏んでいる様な感じだった。
 一番左と中央の走行車線は、なんとなく車が途切れず、遅い車が等間隔に連なって走っている。ワンボックスも、後ろの車(自分)に譲ればいいのに、譲らない。夜の雨だけにあまりこちらも煽らない。
 痺れを切らせたスポーツカー(多分MR-Sだったよーな)が、左(中央)から追い抜きにかかった。煌々としたヘッドライトが左から迫って来る…が、すぐに前の車につかえた。三車線共に塞がり、MR-Sはブレーキを踏む。私は無闇に前に入られないよう、車間距離を縮めた。MR-Sはそのまま動けず、私に追い抜かれた。私の後ろの車も車間を詰めたらしく、MR-Sは追い越し車線に入ってこなかった。

 ワンボックスは相変わらずブレーキを踏む。前に車はいない。やや、イライラくる。なぜ追い越し車線を走っているんだろう。
 MR-Sはかなり後方に消えた。馬群車群に沈んだらしい。イラついているだろうに、お気の毒様。
 目の前の中央車線の先頭車を抜き、中央車線が少しクリアになった。ワンボックスは車線を譲らず、またもやブレーキを踏む。コノヤロー。
 まだ川崎出口はやや先だが、精神衛生上、中央車線に出たい。こんな車の後ろはもうゴメンだ。左ウインカーを出す。その時、何かピンと来た。さっきのMR-Sが頭によぎったのだ。一瞬、車線変更を躊躇した。
 すると、やはり、来た。ドンピシャのタイミングだった。
 MR-Sはグワーっと一番左の走行車線から中央車線に車線変更してきた。これが全く見えなかった。見るんじゃない、感じるんだ、という感じ。いやほんと。

 MR-Sはそのまま追い越し車線のワンボックスの前に躍り出て、みるみる遠ざかっていった。私は再度後方確認の上、中央車線、そして左車線に移った。もう、川崎出口が近づいていた。

 それにしても、危なかった。
 あの時車線変更していたら、恐らくMR-Sは私に追突したか、或いは双方真ん中車線でぶつかり、弾けた可能性が高い。もちろんMR-Sが急ブレーキを踏めば別だが、あの時、恐らく時速140~150キロは出していたのではないか。ひょっとするともっと出していたかもしれない。MR-Sは車線の割り込み状態に入っていたので、ブレーキを踏めば、追い抜かれた中央車線先頭の車がMR-Sに追突していたかもしれない。
 そんなスリ抜け、周囲の車が譲っているからこそ出来る。うまくいったつもりだろうが、私が車線移動すれば大事故だった(かもしれない)。

 久しぶりにアホな車を見た。下手クソめ。

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